「ヨガの本ですかぁ〜私、本読むの苦手なひとなんですよね〜」
なんて気だるそうに言ってるなら、このページをさっと閉じて何も見なかったことにしておきましょう。
はい、ここはあなたの来る場所ではありません(キッパリ!)
”まだ”あなたの来る場所ではない、という表現が正確ですね。
あなたがインストラクターとして活躍したいのであれば人一倍の努力が必要です。
アーサナはもちろん、解剖学や歴史、哲学などについても幅広く学びましょう。
私もこれまで数十冊を読んできました。
当たりもハズレもありました。
今回はその中から厳正して10冊選びました。
ハズレを読むのも必要かもしれませんが、まずは大事なものから読んで行く方が時間の節約になります。
この他にももっと紹介したいものがありますが、とりあえず色々な分野から「これ!」という一冊を選んでいます。
何から読めばいいのか、、という人はぜひこの10冊から始めましょう。
もし、読んでないものがあれば一度読んでおいてください!
アーサナ・ポーズ本のおすすめ
どれか一冊だけをプレゼントするならこれ。
1 「ハタヨガの真髄」
B.K.S.アイアンガー
ザ・ヨガバイブル。
『Linght on Yoga』
として、全世界的に読まれています。
インストラクターなら当然に持っておくべき一冊。
ヨガの歴史やヨガスートラの哲学、呼吸法までとりあえず全てが説明されてます。
ポーズの種類も多く、ポーズの出入りまで解説してくれてます。
「全てのヨガ本でどれか一冊だけ贈るとしたら?」
と聞かれたら、迷わずこの本を選びます。
残念な点:できないポーズが多いし、今のヨガの観点からはアライメントが崩れているものもある。アイアンガーさんだからできる、許される、というものもあります。
このとおりにできることがヨガゴールと勘違いしないようにしてください!
その点を念頭に入れておけば、最高の教科書になります。
解説の分かりやすさで選ぶなら。
2 ヨガポーズの教科書
棉本彰
アーサナ本の一つ。
手元にある10冊のアーサナ本のうち、一番分かりやすい。
他の本がダメ、ということではないけど、説明の分かりやすさがいいです。
ポーズの数で判断せずに内容で勝負するならこれ。
他の本がダメ、ということでなく何を求めるかにより選べばいいでしょう。
ヨガ哲学・歴史
インド哲学のまとめサイトのような本
3 いまに生きるインドの叡智
成瀬 貴良
この本は全般的に網羅されています。
他の本からの引用や参考にしただろうな、、と思われる箇所が多く、内容の深さやオリジナル感はありません。
それだけにこの1冊で幅広くカバーできます。
ヨガの歴史や哲学に関するガイドラインとして最適です。
インストラクターであればこれくらい知っておけば十分!
という内容です。
もっと読まれているかもしれないスートラ解説
4 インテグラルヨーガ
スワミ・サッチーナンダ
スワミサッチーナンダ師によるヨーガスートラ解説本。
「ヨーガスートラといえばこれ」、と言われるくらいよく読まれています。
多分日本で一番読まれているヨガスートラの解説本じゃないかな、、、
と感じています。多くのヨガの先生がオススメしてます。
西洋人を対象に書かれただけに、現代的な社会の中でのヨーガスートラの解釈をしています。
物語的にヨーガストートラに入っていけるところがいいですね。
何度読んでも、学ぶところがあります。
ただし、ヨガスートラの本については数冊は読みたいですね。
あくまでもサッチナンダ氏の解釈としてのヨガスートラです。
読みやすさ、分かりやすさでNO1。
何も飾らず堅実に。
5 バガヴァッド・ギーター
バガヴァッドギーターはインド思想を代表する物語です。
解説本もありますが、結局一番分かりやすいのはこの岩波本かもしれません。
注釈を丁寧に読むとすごくいいです。
また、巻末に解説も載っていますので、さらに理解が深まります。
ギーターの本もたくさんありますが、そのものを理解するならこれがオススメです。
ギーターそのものは1時間で全文読めますが、理解するのには一生かかりそうです。
あなたのヨガ観がひっくりかえるかも。
6 ヨガ・ボディ: ポーズの起源
マーク・シングルトン
アーサナをしながら「このポーズは何が元になってるんだろう?」
「何の経典に収まってるんだろう?」と考えたことはないでしょうか?
たとえば、太陽礼拝がいつからあるのか?
どんな意味があってやっているのか・・・
ヨガのポーズの起源について書かれた一冊。
今後、この分野については研究が進むと思いますが
今のところ、ヨガのポーズの起源について書かれたものはこれしかないです。
インストラクターなら、是非読んでおきたい一冊。
「ヨガって5000年前からあってね、、、」
なんて言ってる人は絶対に読んで欲しい。
きっとあなたのアーサナ観がひっくり返ります。
その上でしっかりヨガを見つめていただきたいですね。
ヨガを客観的に見るきっかけになります。
ポースの歴史を知ることで自分のヨガについても
「これでいいんだ、、」と自信にもなります。
解剖学・運動学
やっと出た。”まともな”アーサナ解剖学本!
7 サイエンス・オブ・ヨガ
アン・スワンソン
本書はポーズの数が少ない(30種類くらい)ですが、考え方や解剖学の基本的な考え方がちゃんと書かれています。
丁寧に読むとすごく理解が深まります。
ただし、筋肉や骨など解剖学の基本が分かっていることが前提です。
ヨガのポーズの解剖学の中で選ぶのであればこれで間違いありません。
安全に生徒を指導しよう
8 ヨガの運動学
日本でのヨガの解剖学の第一人者中村先生です。
分かりやすく解剖学的な観点でヨガの動きを解説しています。
「動き」について気づきを与えてくれると思います。
ヨガは流派や先生により教え方がかなり違いますが、人間の体の構造は基本的に同じです。
「怪我なく、安全に」という視点からヨガをするのであれば、どのヨガのインストラクターでも、知っておくべきです。
ちなみにこのDVDもオススメ。
瞑想・呼吸
マインドフルネスは瞑想の入り口。
9 サーチ・インサイド・ユアセルフ
チャディー・メン・タン
瞑想の一つ、マインドフルネス瞑想について書かれた本です。
ヨガの瞑想について書かれたほんもありますが、ほとんどが「こんな瞑想の方法がありますよ」という紹介本がほとんどです。
実践的なものは少ないですよね。
実際、スタジオで瞑想するのは解脱やサマディを目指してやるものでなく、あくまでも健康で幸せな生活を送るためのものであるはず。
現在、現実的に瞑想をしようと思った時に参考にして欲しいのがマインドフルネス瞑想です。
まずマインドフルネス瞑想から入って、他の瞑想に入っていくことをオススメします。
そして、数あるマインドフルネス本の中でもとりわけ分かりやすいのがこの本です。
仏教ベースのマインドフルネス瞑想が紹介されています。
非常に実践しやすい本です。
瞑想の取り入れ方、考え方が分かります。
アジャストメント
Mark Stephens
数少ないアジャストメントの本ですが、アジャストだけでなく”インストラクターのための生徒に怪我をさせない”アーサナ本としても活用できます。
またインストラクターとしての心構えや注意点なども非常に参考になります。
これを読むことで「あなたの指導で生徒に怪我をさせる可能性」ついて、深く理解できます。
インストラクターの方は是非読んでおきたい一冊。
ちょっと高いですが、セミナーやワークショップに行くと思えばなんてことはないです。
地方であれば交通費だけでこの本代はかかりますから、こういう本は助かります。
以上、
今回10冊の本を紹介しましたが、他にも良いヨガの本はたくさんあります!
本当にもっとたくさんある!!
お金と時間があれば10年くらいかけて全部読みたい!
そして10年後にはさらに増えてると思いますけどね、、、
インストラクターとしてキレイなアーサナをとるために、アーサナ本に偏りがちですが、バランスよく学んでいただきたいと思います。
RYT200で勉強したけど、解剖学に自信がない、哲学はさっぱりわからないし・・という人は多いはず。
雑誌ヨガジャーナルにこんな一節がありました。
「20時間の解剖学なんてほんの一瞬。生徒に怪我をしてくださいって言ってるようなものだわ。」
そのとおりだと思います。
たった数十時間の解剖学で理解できるものではありません。
哲学にしろヨーガストラのヤマ・ニヤマだけを知ったつもりで勘違いしている人たくさんいます。
ヨーガスートラはそこじゃない。
良いティーチャーとしてあり続けるためにもずっと学び続けることは必要ですし、学んだことを生徒さんやクラスに来てくれるお客さんへ還元することが大切です。
これからも学び続け、ヨガの恩恵を広めてください!
あなたが学ぶことで生徒さんが喜びます!
おまけ
個人的にはあまりまとめ本は好きではありません。
たくさん持ってるけど、あまりね、、
わかっていればよく分かるけど、初心者とかあまり分かってない人が読むと誤解して理解するかもしれません。
途中を考えず、結果だけ見てそれで知ったつもりになると危ういです。
とはいえ、よくまとまっているので悪くありません。
yoginiさんはちょっとスピリチュアルなところあり、「このポーズには〇〇の効果があります」と言い切っちゃてるのがちょっと怖いところです。